日本語・英語・韓国語の視認性

企画者として Posted by くま @ 2006/10/24 Tuesday 14:00:49

ウェブサービスの企画に忘れてはならないのはウェブサイトのデザイン(UI=User Interface)だ。
いままでにいくつかのウェブサービス企画に携わってきたがそのたびに苦悩する。

日本語には日本語向けのデザインが必要だし、韓国語には韓国語向けのデザインが必要だ。

ここで簡単に「日本語」と「英語」と「韓国語」の特徴を比較してみよう。

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○日本語
・単語と単語の間にスペースがない(世界でも稀)
・「ひらがな」「カタカナ」「漢字」という3つの異なる文字を使用する(世界でも稀)
・1つの文が比較的長い

○英語
・単語と単語の間にスペースがある
・「アルファベット」のみ使用
・1つの文が比較的長くなりやすい

○韓国語
・単語と単語の間にスペースがある
・「ハングル」のみ使用
・1つの文が比較的短い

このように、単語と単語の切れ目がなく長文になりやすい日本語は、一目では理解しにくいため、視認性に優れている言語とは言えない。
それに比べ、韓国語は一単語が短く、文章もスペースで区切られているために視認性に優れているのだ。

韓国NHNで「enjoyKorea」という日本語による日本向けのサービスを企画したときには、この「デザイン」に関する部分が一番難航した。
デザイナーは韓国人で日本語を全く知らないため、どのように説明すれば伝わるのか思案した。
実際に韓国語と日本語の文字をプリントアウトして、単語ごとにひとつひとつ並べ比較しながら、韓国語と日本語の視認性の違いや必要領域などを説明し、UIを完成させたのだ。

韓国のウェブページの文字テキストは、比較的薄い色(グレーやパステル)などでデザインされているが、これを日本語のウェブページで適用すれば目がチカチカしてしまい、長時間の閲覧には耐えられない。
それに日本語の場合、1つの文章(タイトル、キャッチコピーなど)がどうしても長くなってしまうので相応のスペースが必要になる。

デザインだけでもこれだけの違いがあるのだ。

さて「検索」に話を戻すと、異なる言語のウェブページを検索するときには、検索エンジンの「言語処理」プロセスを変える必要がある。
一般的にこのプロセスを「形態素分析(形態素解析)」と呼ぶ。

韓国語や英語のように、世界の多くの言語には、単語と単語の間にスペースがある。
このスペースを基準に解析をおこなうことができるため、「形態素」の分析が容易におこないやすいとも言える。

しかし日本語の場合、文節に切れ目が存在しない。
そのうえ、活用形が多種多様に存在する。
そのため日本語は、機械的に分析することがとても難しい言語なのだ。

検索における形態素分析(言語処理)に関する内容は、また次回以降解説したい。

韓国と日本のインターネット文化の違い

企画者として Posted by くま @ 2006/10/23 Monday 15:11:41

1.韓国ではリンクを「別ウィンドウで開く」が基本

日本のウェブサイトはリンクを「同じウィンドウ」で開くように設定されている。
これはGoogleやYahoo!などの検索サイトに限ったことではなく、一般的なブログや個人サイトなどでも(一部広告を除き)「同じウィンドウ」で画面を遷移させる。

一方、韓国はほとんどのリンクを「別ウィンドウ」で開く。
検索サイトも例外ではない。
NAVERで検索してみよう。検索結果から他のウェブサイトへのリンクはもちろん、NAVERサービス内へのリンクも「別ウィンドウ」で開く。

これは、インターネットサーフィンの「感覚の違い」だと僕は思う。

日本では検索をするときに、あらかじめ探したい情報(たどり着きたいサイト)を頭の中で考えてから検索をする。
したがって、Googleのような精度の高い「サイト検索」に対する需要が大きい。

韓国では「無造作に」検索をする。
思いつきやニュースで聞いた言葉を入力したり、検索サイトに表示されている推薦キーワードなどをクリックして、片っ端から検索する。
そこで思いもよらなかった情報や人々の意見に出会い、喜びや驚きを感じるのだ。

検索結果の中から興味のあるリンクを片っ端からクリックするので、「別ウィンドウで一度開いてから必要がなければ閉じてしまう」という方法が便利なのだ。

このように韓国では「サイト検索」というよりも「情報検索」が主流なのだ。

2.1ページですべて完結しなければならない

「情報検索」が主流の韓国の検索結果画面は、日本人から見ると特異に映るだろう。
検索すると、突然「動画」や「音楽」が流れ、Flashで飾られた広告が表示される。

このほかにもブログやニュース、今人気のあるキーワードなど、さまざまな情報が表示される。

韓国の検索は、「1ページにすべての情報が集約されてなければならない」のだ。
このため、検索した後に他のウェブサイトへ遷移することも少ない。
なぜなら検索結果ページにすべての情報が集約されているため、その先のウェブページに行く必要がないのだ。

これを日本でやったらどうだろう?
たぶん大半の人は「迷惑」だと感じるだろう。

さきほども述べたように、日本人は検索をするときにある程度検索結果を「予測」しながら検索をする。
そこに予想だにしなかった情報やむしろ過剰で自分にとっては不必要な情報が表示されれば、それは「スマート」ではない(=「スパム」)と判断される。

日本の検索はあくまで「サイト検索」がベース。検索をしてサイトを見つけて、その先のウェブページに行ってから情報を手に入れる。

3.「Windows 韓国語版」以外はNo

韓国のサイトはJavaScriptやActiveXを多用しているサイトが多い。
そのため、「Windows」でなければ見られないのだ。
Macのシェアが10%強ある日本では信じられない。
韓国ではWindowsのシェアが98%以上なので、Windows以外の閲覧環境を考慮する必要がないのだ。

ちなみにFirefoxにも対応していない。
(最近になったやっとNAVERが対応しはじめたが)

最近、会社で「MacBook」を持っている社員が増えてきた。
「ついに韓国でもMacユーザが増えてきたのかな?」と思ったら、みんなBootCampでWindowsを走らせて使用している。
やはりWindows以外のOSは使用したいとも思わないらしい。

さらには「韓国語版」でないと正常に見られないサイトが多い。
JavaScriptの構文やFlashのアクションスクリプトを韓国語で作っているためだ。

すぐ隣の国だけれど、両国のインターネット文化はこんなにも大きく違う。
基本的なインターネットの使い方が違うのだから、日本に進出するためにはもっと学ばなければならないことがたくさんある。
サービス企画やUIなどはユーザに直結している部分なのでなおさらだ。

韓国検索ポータル2006年10月現在の動向

韓国検索ポータル事情 Posted by くま @ 2006/10/20 Friday 18:11:59

[韓国検索ポータル9月の平均ユニークビジター数(日間)]
1位 NAVER[NHN Corporation] – 1124万
2位 NATE(含むCyworld)[SK Communications] – 867万
3位 Daum[Daum Communications] – 830万
4位 Yahoo!KOREA[Yahoo!] – 299万
5位 Empas[Empas] – 162万
(集計:コリアンクリック)

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この結果を見ても明らかですが、「NATE」および「Daum」は検索サービスではなく、CyworldやCafeなどの「コミュニティサービス」によるUVがほとんどです。検索においてはNAVERが一人勝ちの状況です。

昨日、韓国2位のポータル「NATE」を運営しているSK Communicastionsが5位のポータル「Empas」をいきなり買収しました(以前には「Yahoo!KOREA」を買収するという噂がありましたが)。

年内には韓国ではまだ無名に近い「Google」がソウルに「R&Dセンター」を設立、韓国の検索市場に本格的に進出してきます。

ちなみに「検索」に限ったシェアは、

[10月第1週検索クリックシェア]
1位 NAVER[NHN Corporation] – 65%
2位 Daum[Daum Communications] – 19%
3位 EmpasEmpas[Empas] – 4.6%
4位 NATE[SK Communications] – 3.3%
(集計:コリアンクリック)

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ユニバーサルサーチエンジン(1) 「あなたにとって検索とは?」

ユニバーサルサーチエンジン Posted by くま @ 2006/10/19 Thursday 12:08:22

あなたにとって「検索」とはなんでしょうか?
「知りたい情報について探すこと」ですか?
それとも「未知の情報と出会うこと」でしょうか?

「検索」という行為に求める結果は千差万別だと感じています。

たとえば「ドコモ」というキーワードに対して、
「ドコモの新製品の情報」を知りたい人もいれば、「ドコモの料金プラン」を知りたい人もいます。
他にも「株価を知りたい」「ニュースを知りたい」「海外での利用方法を知りたい」など
当然”人”によってもバラバラですし、
出張前に、給料日前に、朝のニュースを見た後に…など、検索をする”時”よっても変化します。

検索に慣れている人であれば「ドコモ 料金プラン」など絞り込みをすればより適切な情報のみを検索できるということを知っていますが、実際はどうでしょうか?

検索をするときに”ドコモ”プラス「自分が知りたい情報を絞り込むためのキーワードを追加」して検索するユーザーはごく少数なのです。
理由は様々だと思います。
絞り込みという機能を知らないユーザーもいれば、単にめんどくさいというユーザーもいるでしょう。

人や時間によって「検索結果」が適切に変化できれば – 何を持って「適切」かと判断することは難しいのですが、”そのユーザー”が”そのとき”に欲しい情報を検索結果に提供できれば、これほど満足するサーチエンジンは他にはないと思います。

これこそが僕の思い描く究極の「ユニバーサルサーチエンジン」なのです。

はじめまして。

日記 Posted by くま @ 2006/10/18 Wednesday 16:34:11

みなさん、こんにちは。
「お久しぶり」の方もいれば、「はじめまして」の方もいらっしゃるかと思います。
まずは簡単に自己紹介からさせていただきます。

ハンドルネームは「くま」と言います。
(ぜひぜひ気軽に呼んでくださいね。)

僕は今、韓国に住んでいます。
「なぜ韓国に住んでいるのか?」と聞かれれば、「偶然にもここにやりたい仕事があるから」-ただそれだけなのです。
僕は今までに海外留学の経験もありませんし、自ら志望して海外に住んでいるわけではありません。
(とは言っても、今では韓国大好き人間です。)

僕がやりたい仕事は何かというと「インターネット検索サービス」の企画です。

ご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、僕は日本で検索ポータルを展開していた「NAVER Japan」のころから検索に関する仕事に携わってきました。

インターネット先進国である韓国の最前線で働きながら、常に日本のインターネット市場の動向を見つめ続けています。

さて先日このようなニュースが流れました。
「NHN、検索エンジン「1noon」を買収・日本検索市場に再挑戦」
まさしくこのプロジェクトの真っ只中に僕はいるのです。

このブログでは世界の検索市場の動向をはじめ、僕個人の検索に対する考えやアイディアなどを書いていきたいと思います。

まずはじめにお断りしておきますが、このブログはあくまで個人としての意見や考えを書いています。NHNやそれに関する動向とは一切関係がございませんのでご了承ください。

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