18日午前、中国国内から海外の検索エンジンに接続しようとすると「Baidu(百度)」にリダイレクトされる事象が発生した。
この状況が確認された検索エンジンは以下の通り。
Yahoo!(www.yahoo.com)
Google(www.google.com)
Live Search(www.live.com)
Yahoo! JAPAN(www.yahoo.co.jp)
Google 日本(www.google.co.jp)
goo(www.goo.ne.jp)
Ask.jp(www.ask.jp)
NAVER(www.naver.com)

▲「Yahoo! JAPAN(www.yahoo.co.jp)」にアクセスすると「Baidu(百度)」のトップページが表示される
この事象は中国全土で発生した模様(北京・大連・上海で確認)。
現在、中国・大連に出張中だが、大連では18日午前10時頃には解消された。
今回の原因が、Baidu(百度)による意図的なものなのか、ネットワークによる問題なのかははっきりしない。
しかし、中国全土に渡る大規模な事象であったことから推測すると、一民間企業だけで為せることだとは到底考えられない。
去る9日、米comScoreの調査で「1ヶ月間に32億回の検索回数で世界第3位の検索エンジン」とされた「Baidu(百度)」。
中国国内でのシェアも50%とトップを握る。
しかしその人気の裏側には、少なからず中国政府、あるいはISPによる問題が影響していると、今回の事象からも推測される。
comScoreは9日、インターネット検索エンジンの世界シェアに関する統計を発表した。
今回の統計は今年8月の1ヶ月間、世界中の検索エンジンの利用状況についてまとめたもの。
comScoreが世界的規模で検索エンジン利用状況を調査したのは今回がはじめて。
世界で見るとGoogleのシェアは圧倒的だが、中国・韓国では現地の企業が台頭している。
今年8月の1ヶ月間で検索エンジンを利用したのは、世界のインターネットユーザーのおよそ95%に当たる7億5000万人以上に上り、延べ610億回の検索がおこなわれていた。

検索エンジンの利用回数別に見ると、首位の米「Google」が371億回と2位以下を大きく引き離している。
さらにGoogleの検索回数のうち、50億回は米Google参加の動画投稿サイト「YouTube」上でのものだった。
2位は米「Yahoo!」の85億回、3位は中国の「百度(Baidu)」の32億回、4位は米Microsoftの「MSN」と「Live Search」を合わせた22億回、5位は韓国の「NAVER」の20億回だった。
また、日本・韓国・中国・インドなどを含む「アジア・太平洋地域」では、2億5800万人が203億回の検索を行ったことが分かった。これは世界の1/3を占めている。
comScoreでは「GoogleやYahoo!と並んで、アジアの検索エンジンが上位にランクインしていることは、検索がまさに世界的現象になったことを浮き彫りにしている」と指摘した。
中国人に「インターネット検索といえば?」と質問すると必ず返ってくる答え、「Baidu(百度)」。
“Baidu”は中国のインターネットユーザの70%が愛用している検索サイトだ。
そのBaidu、年内に日本検索市場に参入することをすでに表明している。
なぜBaiduは中国でシェアを勝ち取ることができたのだろうか。
実はBaiduが中国政府と”密接な関係”にあるからだ。
すでにご存じだと思うが、中国はすべてのメディアにおいて”言論統制”をしている国である。
すべての情報は中国政府がコントロールしており、もちろんインターネットも例外ではない。
Google中国で「天安門」と検索しても、「天安門事件」に関するウェブページはすべて削除されているし、
ユーザが自由に編集できるオンライン百科事典「Wikipedia」は全面的にアクセスが禁止されている。
中国政府はインターネットに対しても強力な言論統制を強いているのだ。
実は一時期”Google”でさえも中国国内からはアクセスできなかった。
中国国内から”www.google.com”にアクセスすると、”www.baidu.com”にリダイレクトされる状態になっていたのである。
状況を知らない中国人ユーザは”www.baidu.com”を”Google”だと思いこんで使っていたのである。
この影には国内企業の成長をなんとかして助けたいと考える中国政府の思惑も見え隠れする。
中国政府の助けを借り”Baidu”はあっという間に中国国内でのシェアを広げたのだ。
ただ、こんな方法が海外で通用するわけがない。
はたして、Baiduは海外市場で”正攻法を使って”シェアを勝ち取ることが出来るのだろうか。
その手腕が日本で試されることになる。
昨日、検索業界にとってインパクトのあるニュースとなった「中国”Baidu.com”の日本進出」報道。
日本では「日本進出」ばかりに焦点が当てられているが、実は日本以外にも「韓国」「ベトナム」などに進出する計画を持っている。
しかし、”Baidu.com”が最重要と考えている地域はやはり「日本」であることにかわりはない。
“Baidu.com”は「中国語と日本語は類似点が多い」と語っているが、はたして本当にそうだろうか?
確かに「漢字」だけ見れば似ているようにも思えるが、文法や形態素の観点から見るとまったく違う言語だ(むしろ「韓国語」のほうが類似点は多い)。
さて、その気になる中国の検索市場の規模は以下の通り。

「市場総額3億7600万元」というと、日本円で「約55億円」にも上る。
1四半期分で「約55億円」の規模。相当大きなマーケットだ。
「Baidu.com」はその半分を占めている。
CNET「検索エンジン百度、日本語版サービスを開始へ」のニュースより。
中国最大手の検索エンジン”Baidu.com“(百度)が2007年に日本市場の進出する予定だ。
スケジュールもリリース時期も未定だというが、6ヶ月以上前から日本語検索に関する調査・研究・開発をおこなっているという。
Alexa.com(米Amazon社運営のウェブトラフィック調査サイト)によると、
1位 Yahoo!.com(US)
2位 MSN.com(US)
3位 Google.com(US)
4位 Baidu.com(CN)
となっている。
ちなみに、我々NHNの運営する韓国最大の検索ポータルサイト”NAVER(KR)”は51位。
その規模の大きさが伺える。
Alexa.comのランキング上位に中国サイトが目立つようになったのはここ数年のこと。
中国国内でインターネットが一般層にまで急速に拡大しているようだ(さすが世界一の人口を抱える国である)。
世界最大手の検索エンジン”Google”は、かつて何度も”Baidu.com”の買収・提携を持ちかけた。
過去にGoogleはBaidu.comに出資した経緯もある。
まさに”Baidu.com”は、Googleお墨つきの検索エンジンなのだ。
2007年、日本検索市場は史上稀にみる波乱になるだろう。
・経済産業省が国家プロジェクトとして推進する国産開発の検索エンジンの登場。
・中国最大手”Baidu.com”の日本進出。
・そして我々、韓国最大手NHN(“NAVER + 1noon”)の新検索エンジンのサービス開始。
おもしろいことになってきた。

※本記事初稿で「現在もGoogleはBaidu.comに出資している。」とあるのは「過去にGoogleはBaidu.comに出資した経緯もある。」の誤りでした。記事本文は、訂正の通りに直してあります。お詫び申し上げます。